バカラ ジヴレ文角向付 5客組
¥132,000
冷たい先付けに、向付に、また、
口縁部のみクリアに残し、全体に細かな地模様をエッチングし、ジヴレの効果を生み出しています。
ジヴレとは、フランス語で霧氷に覆われたという意味。
ガラスのジャンルでは、酸の腐蝕作用によってガラス表面を荒らし、霧氷模様をつける技法のことを指します。
このようなエッチングで地模様を施したガラスは19世紀末から20世紀初頭に流行し、バカラだけでなく、サン・ルイやヴァルサンランベールなども手掛けています。
サインもなく模様も似ているため、どこのメーカーのガラスか見分けがつきにくいのですが、今回施された地模様はバカラを代表する模様のひとつ。
食器類のほか、照明や装飾品にも用いられています。
よく見ると松葉文様にも見えませんか?
和のしつらえにもよく馴染みます。
また、この底部は丸く、口は角四方になった角向付のような器形も1900年代初頭に流行したものなのでしょう。
アール・ヌーヴォーの騎手ドーム兄弟から始まったドーム工房でもほぼ同じ形の器が作られています。
春海バカラにも同型があり、以前にウェブストアでもご紹介しております。
食のうつわは陶磁器、漆器が多いもの。
その中でガラス器をひとつ用いると、メリハリがつきますし、何より、どんな器ともバランスよく組み合わせできるのがうれしいポイントではないでしょうか。
コンディションは良好です。
実用されてきた器ですので、口縁部にスレがありますが、ほとんど気にならない程度のものです。
また、内3客の口縁部に1mmにも満たないチップがありますが、まじまじと見ないと気が付かないほどわずかです。
ガラスの器は清涼感があっていいですね。
夏の器としてもぴったり。
お造りやサラダ、酢の物、ゼリーにアイスクリーム…食欲をそそる器です。
※箱は付属しておりません。注文制作をご希望の方は購入画面備考欄よりお知らせください。
バカラついては以下の作品ページでもご紹介していますのでご覧ください。
[参考文献]
鈴木潔監修『アール・ヌーヴォーのガラス』1994年、光村推古書院