古染付桃形向付
¥440,000
- 地域/時代 中国 / 明時代17世紀
- サイズ H4.3×W15.5×D13.4㎝
- 状態 良好、虫喰い(本文と写真をご参照ください)
- 付属品 桐箱
- 品番 43nk-64
古代中国には、女神・西王母が住む崑崙山の「蟠桃園(ばんとうえん)」には数千年に一度だけ実る「仙桃」があり、それを食べると不老不死になれるという伝説が信じられてきました。
そこから転じて、桃は長寿を象徴する仙果と考えられ、多くの美術工芸品の題材としても取り入れられてきました。

本作は桃の実そのものをかたどった向付。
仙木である桃の木が描かれ、たわわに実っています。そして木の上には桃の実を啄ばもうと佇む一匹の鳥。
不老不死の果実であることを知ってか知らずか、どの実を食べようかと品定めしているようにも見えてきます。

古染付は日本の茶人たちの注文によって焼かれた中国・景徳鎮製の民窯のやきものです。そのため図柄には奇想天外なものも多く、また絵付のタッチも自由闊達で、それぞれに見どころが異なります。
同じ桃形の向付でも、風景文であったり、猿が描かれていたりとさまざまなバリエーションを目にしますが、小鳥というのはなかなか可愛らしいですね。この一匹が描かれることで、時間の流れやストーリーを感じさせてくれます。
染付の発色、また素地の白の発色も非常に良く、優品と言えるでしょう。

裏面も桃の実の形がくっきりと表され、3本の足で自立するように成形されています。
縁には古染付独特の「虫喰い」と呼ばれる釉薬の剥げが所々に見られます。
茶人はこの虫喰いもひとつの見どころとして味わったとされています。不思議なことに、虫喰いは少なすぎても寂しく、多すぎても野暮に感じられるもの。本作は適度に虫喰いがありながら、良好なコンディションを保っています。

一客で伝わる古染付の形物の優品は、あるようでいてなかなか見つけられないものです。まずは一客から持ちたい方、寄せ向付を組みたい方にもおすすめの品です。
[担当|大塚麻央]
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