原羊遊斎 光悦写 蒔絵行雲文膳
- 地域/時代 日本 / 江戸時代後期
- サイズ H3.0×W33.5×D33.5㎝
- 状態 10枚それぞれに僅かな使用痕あり
- 付属品 なし
- 品番 43nk-130-139
原羊遊斎(1769~1845)は、江戸後期に活躍した蒔絵師。
江戸時代後期は、蒔絵や漆芸のあらゆる技法が出揃い、技術を競い合うかのような精妙巧緻な作風が流行した時代。いささか息苦しい装飾過多な傾向のなかで、洗練された作風によって人気を博したのが羊遊斎の蒔絵でした。
大茶人・松平不昧のために茶道具を製作したことでも知られています。

なかでも得意としたのは酒井抱一の下絵を用いた作品をはじめとした琳派風の蒔絵。すっきりとした黒漆を背景に、図案化された意匠を明快に表すデザイン性に優れた作品は、羊遊斎らしさを感じさせます。

本作は、黒漆を背景に流れゆく雲を描いた懐石膳。
タイトルは行雲文としましたが、水流のように見ることもできます。文様をよく観察すると、左上は黒漆、右は金蒔絵、そして下は銀蒔絵のような色味。3色を組み合わせながら行雲文の奥行きを描いた巧みな表現です。

膳の右下には「光悦写 羊遊斎」の銘。できる限りシンプルなデザインにこだわったためか、羊遊斎の銘は黒漆を用いて光の加減でようやく確認できるほど控えめです。
琳派の流祖である光悦は蒔絵も得意とした芸術家。光悦へのリスペクトを込めつつ、より繊細で研ぎ澄まされた技術が求められた江戸時代後期ならではの時代的な傾向も見て取れます。

10枚在庫がありますが、1枚ずつ販売致します。
コンディションはどれも同等で、所々に使用痕、わずかな補修やダメージがありますが、丁寧に繕われており、総じて非常に良い状態です。大切に使われていたことがわかります。

幅は33.5㎝で、向付や徳利を乗せても丁度良い大きさ。艶やかな黒漆、そして瀟洒な意匠は、陶器や磁器問わずどんな器もよく映え、引き立てながら品格を添えてくれるでしょう。
「行雲流水」という言葉があるように、雲や水のようなとどまることなく変化していく自然の様子を蒔絵で表した、風通しの良さを覚える膳です。
[担当|大塚麻央]
※残数が4枚となりました
※10枚とも完売となりました
店舗で実物をお手に取っていただくことが可能です
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