無地唐津茶碗 銘残月
¥500,000
- 地域/時代 日本 / 桃山時代
- サイズ H6.5×W11.1×D11.1㎝
- 状態 金直し3箇所あり
- 付属品 仕覆、桐箱
- 品番 42nk-64
小ぶりな無地唐津のお茶碗です。朽葉色の釉薬と穏やかな景色が侘びた風情を醸しています。

茶碗の銘は「残月」。
明け方まで空に残っている月は、古来「残月」「有明月」と呼ばれ、俳句や短歌にもよく詠まれてきました。

茶碗の内側を覗くと、均質に釉薬が施された景色のなかに三日月形の釉薬の掛け残しがぽっかりと浮かんでいます。明瞭ではなく、周囲に溶けこむような朧げな様子。薄雲がかかり、陽の光と共にやがて消えてしまう、明け方の月の様子を茶碗の景色に重ねたのでしょう。

しっとりと控えめな艶を呈した施釉部分に対して、土は濃い茶色。裾周りの削りや、竹節状となった高台は力強く、なおかつ作意のない素直な印象です。高台内は僅かに兜巾が立ち、裏面の景色にもなかなか見応えがあります。

縁の部分に金直しが3箇所あります。2.5㎝程度の直しと、5㎜程の小さな直しが2箇所です。いずれも丁寧に繕われており美しい直しです。

[担当|大塚麻央]
✳︎この作品の掲載期間は12月20日12:00までとなります。
店舗で実物をお手に取っていただくことが可能です
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