木彫勢至菩薩坐像

木彫勢至菩薩坐像
木彫勢至菩薩坐像
木彫勢至菩薩坐像
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木彫勢至菩薩坐像
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木彫勢至菩薩坐像
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木彫勢至菩薩坐像
木彫勢至菩薩坐像
  • 地域/時代 日本 / 鎌倉時代
  • サイズ H5.7×W4.3×D2.8㎝
  • 状態 良好
  • 付属品 桐箱、仕覆
  • 品番 41nk-68

高さわずか数センチほどの小像ながら、目の前に置いたとき、ふとその存在が大きく感じられる――

 

優れた彫刻に触れた際に覚える、あの不思議な感覚を呼び起こす一躯です。

 

本像は勢至菩薩を表したもの。勢至菩薩は、阿弥陀如来の脇侍として智慧の光によって人々を導く菩薩であり、観音菩薩とともに浄土へと導く存在として知られています。像は合掌するように両手を胸前で結び、静かに坐していますが、その姿は深い祈りと内面的な集中を象徴するものでしょう。

まず注目したいのは、そのきわめて繊細な彫りです。

顔立ちや結い上げた髪の生え際の表現など、全体の造形は端正でありながら、細部に至るまで丁寧に刻み込まれています。とりわけ目の表現には驚かされます。写真では捉えきれないほど微細な彫りが、まぶたの奥ある眼球の奥行きまで感じさせ、静かな表情に確かな生命感を与えています。

衣紋線もまた見どころの一つです。単なる装飾的な線ではなく、身体の起伏に沿って複雑に重なり合いながら流れ、量感と動きを同時に表現しています。こうした抑揚に富んだ衣文の扱いには、鎌倉時代彫刻に特徴的な写実性と構造理解の深さがよくあらわれています。膝周りに寄せられた衣のたまりや、裾へと広がるリズムある線の運びにも、当時の仏師の確かな技量が感じられます。

菩薩像は、古代インドの貴族の姿を理想化したものであるため、本来は華やかな装身具を身につけています。本作においても、両側二の腕部分に金彩で表された臂釧(ひせん)の痕跡をわずかに確認でき、往時の彩りを静かに伝えています。黒味を帯びた金属肌の中にほのかに浮かぶその輝きは、長い年月を経たからこそ得られた、落ち着いた美しさといえるでしょう。

小像でありながら、造形の緻密さと精神性の深さをあわせ持つ一体。掌中に収まる大きさの中に、仏像彫刻の本質ともいえる力が凝縮されています。日々の暮らしの中でふと向き合ったとき、あらためて心を引き寄せられることでしょう。

 

桐箱と仕覆が付属します。

店舗で実物をお手に取っていただくことが可能です

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