李朝刺繍双虎胸背

¥300,000

李朝刺繍双虎胸背
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李朝刺繍双虎胸背
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李朝刺繍双虎胸背
李朝刺繍双虎胸背
李朝刺繍双虎胸背
李朝刺繍双虎胸背
李朝刺繍双虎胸背
  • 地域/時代 朝鮮半島 / 朝鮮時代19世紀
  • サイズ 本体:19.0×18.0㎝ 額:36.5×57.5㎝
  • 状態 良好
  • 付属品 タトウ箱
  • 品番 41nk-106

「胸背(きょうはい)」とは、李氏朝鮮王朝時代に官吏の服の胸と背に縫い付けた階級章のこと。

「ヒュンベ」と呼ばれ、15世紀末頃から19世紀末に胸背制度が廃止されるまで文官や武官の衣服を飾りました。鶴が文官を象徴していたのに対して、虎の胸背は武官が身につけたもの。二匹の虎が刺繍された双虎の胸背は、武官のなかでも位の高い人物のみが使用を許された図案です。

中央には二匹の虎が睨み合うように配されています。牙を剥き出た様は武官にふさわしい猛々しい姿です。左右上下対称の配置は、陰と陽が一つとなった宇宙を表す太極を象徴する配置とも言われています。

明るい青色の地に艶やかな白い毛並みが目に鮮やかな配色です。周囲には黄色や濃紺を用いて瑞雲が囲っています。

下部中央の岩山からは不老草が生えています。白、黄色、水色を基調とした明るい色調で、波濤、岩山、そして珊瑚が表現されています。

こうした胸背は作られたのは、宮廷内に設けられた刺繍を専門とする繍房という部署。
そこでは幼い頃から刺繍の訓練を積み、技術を高めてきた繍匠と呼ばれる職人たちが、多くの作品を生み出しました。

刺繍工芸の製作には、まず下絵図を作り、絹織物を織り、糸を撚り、裁縫するという様々な工程があります。宮繍では、その各工程に専属の職人がつき、協働によって作品を生み出していました。

ひとつの胸背にも途方もない労力と、多くの工匠の高度な技術が詰まっているのです。

朝鮮時代は、胸背をはじめ屏風やポシャギなど、実は様々な刺繍工芸が発展した時代です。他の工芸分野と比べて認知度は高くないかもしれませんが、各地の朝鮮美術を専門とする美術館には優れた刺繍作品が必ず収蔵されていることをご存知の方も多いはず。

現代では再現不可能なほど細やかな刺繍技術、独特の配色と洗練された図案からは、香り立つ品格が感じられます。

 

以下のウェブサイトで胸背をつけた武官服が掲載されています。

https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/533969(文化遺産オンライン)

店舗で実物をお手に取っていただくことが可能です

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