唐招提寺銅板吉祥天立像 拓本
- 地域/時代 日本 / 昭和時代頃
- サイズ [本紙]H36.5×W12.0㎝ [額]H52.3×W25.3㎝
- 状態 良好
- 付属品 なし
- 品番 39nk-95
奈良・唐招提寺に伝わる銅板押出吉祥天立像を丁寧に写し取った拓本です。
本像の拓本はしばしば市場でも見られますが、本作は墨の色や濃淡、細部に至るまで丁寧に採拓されており、元の銅板吉祥天立像の魅力を存分に楽しめる品だと思います。
現在では拓本を採ることは禁じられていますので、質の良い拓本はそれ自体が貴重なものとなっています。
本作の元となっている銅板押出吉祥天立像のお話も少し。
押出仏は6世紀末から7世紀に中国、朝鮮を経て日本に伝来した技法です。薄い銅板を型に押し当てて、打ち出すことで像を生み出す技術を半島から学んだ日本の工人は、多くの押出仏を造りますが、8世紀には絶えてしまいます。
銅板吉祥天立像は、僅か0.6㎜ほどの厚みの銅板からできており、お顔の表情から衣紋線までを繊細に表現した、白鳳から奈良時代の押出仏を代表する優品。より和様化が進んだとされる8世紀作で、絵画的で柔らかな表現を特徴としています。
他の押出仏と異なる特徴的な点は、頭光の部分。
通常は凸面に押し当てますが、銅板吉祥天立像は頭光のみが凹面として表現されています。そのため、拓本では周りの墨に対して頭光だけが白い円となって残されているのです。
仏を仏たらしめている光明だけを特別に表現したものなのでしょうか。白く残された円光がモノクロームの拓本により奥行きを与えているようです。
吉祥天の愛らしい丸いお顔立ち、ツンと尖った鼻、風をはらんで翻る衣装はどこか妖艶で、大陸の力強さを離れた日本的な感性を感じさせますね。
像の下部、白い余白部分には唐招提寺の印が押されています。
シンプルで現代の住宅環境にも適う仕立てです。飾ってお楽しみください。
店舗で実物をお手に取っていただくことが可能です
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