江戸硝子青色割かぶら徳利

¥450,000

江戸硝子青色割かぶら徳利
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江戸硝子青色割かぶら徳利
江戸硝子青色割かぶら徳利
江戸硝子青色割かぶら徳利
  • 地域/時代 江戸時代中期
  • サイズ H13.3×W9.5×W9.0㎝
  • 状態 無傷
  • 付属品 桐箱
  • 品番 43nk-042

見ているだけで涼やかな気分になる江戸硝子の徳利です。

しっかりとした厚みがあり、実用の容器として耐えてきた様子が窺えます。

下膨れの形をした透明な青色ガラスの側面に、縦方向の筋が数ヶ所つけられています。

 

通称「割かぶら」と呼ばれるこの形の徳利には、くびれのついた型に吹き込んで成形するものと、宙吹きした後に熱した鉄の棒を押し当ててくびれをつくるものとがありますが、本作は後者の方法で作られたものでしょう。

型吹による紫色割瓢型瓶
(出典:工藤吉郎『びいどろ 江戸時代の吹きガラス』雄山閣出版, 1981年 )

 

参考までに型吹による類似の瓶を上に掲載しました。形がより厳密になる型を使った成形法に対して、本作のような宙吹きによる便は柔らかさのある形になるのが特徴的です。歪さがかえって江戸硝子らしく、好ましい印象です。

 

注ぎ口にはネジ式の錫口がつき、きっちりと蓋を閉められるようになっています。

ポルトガルの貿易船が日本に入港して以来、17世紀から19世紀にかけて多くの西欧製ガラス(ギヤマン)が日本へと請来されました。ワインや薬品を入れるための舶来の錫口瓶は「布羅須古(フラスコ)」の名で珍重され、無文の空き瓶に後から絵付をして土産物として販売されるほどの人気があったそうです。

彩絵花文丸形緑色グラス瓶
オランダまたはドイツ製(加飾は日本)
18世紀

(出典:『ギヤマン あこがれの輸入ガラスと日本』神戸市立美術館, 2014年)

 

日本で製造された和硝子には舶来物のガラス製品の形を模したものが多くあり、錫口瓶も舶来のフラスコを模して生まれたものと考えられています。

錫口瓶には角瓶や下かぶらの形が多いなか、本作のような割かぶらの形がどこから来たのか、面白い作例を図録の中に見つけました。


カットロルフ瓶
ネーデルラント製 18世紀中〜後期

(出典:『ギヤマン あこがれの輸入ガラスと日本』神戸市立美術館, 2014年)

 

この瓶は、カットロルフと呼ばれるネーデルラント製のワインボトル。上下の繋がった4本のチューブが柱のように中央に配された形をしています。当時は珍奇なギヤマン瓶として特に珍重されたようです。割かぶらのくびれた器形はこのような舶来の器物からもインスピレーションを得たものだったかもしれません。

 

『びいどろ 江戸時代の吹きガラス』(工藤吉郎, 雄山閣出版, 1981年)に類品が掲載されています。

店舗で実物をお手に取っていただくことが可能です

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