兎釘隠し香合

¥150,000

兎釘隠し香合
兎釘隠し香合
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兎釘隠し香合
兎釘隠し香合
兎釘隠し香合
兎釘隠し香合
兎釘隠し香合
兎釘隠し香合
  • 地域/時代 日本 / 江戸時代
  • サイズ H3.9×Φ6.6㎝
  • 状態 良好
  • 付属品 桐箱
  • 品番 42nk-55

今回ご紹介するのは愛らしい二羽の兎の釘隠しが香合に仕立てられたもの。
兎がお好きなコレクターの方よりまとめて譲っていただいたうちの1点です。

まんまるの目、手足、毛並み一本一本まで鏨(たがね)で丁寧に細かく表現されており、非常に作行きが良い釘隠しです。
ふっくらと立体的な体も魅力的ですね。
きっといつの時代かの数寄者が香合へと生まれ変わらせたのでしょう。

兎の釘隠しでよく見かける意匠は「真向兎」(まっこううさぎ)と呼ばれる、兎を正面から見たもの。
過去に大塚美術ウェブストアでも販売したことがあります。
真向兎 釘隠しはこちら

 

今回のものは二羽の兎が重なっており、「夫婦兎」(めおとうさぎ)と呼ばれる意匠です。
こちらの意匠は市場でもあまり見かけず、真向兎ほど多くは残っていません。

 

東京都内で唯一の本陣建築として知られる、日野宿本陣で同手の釘隠しが使用されています。
日野宿本陣についてはこちら

兎は、神聖で瑞祥な動物、そして子孫繁栄、豊穣のシンボルとして古より東洋で多くの工芸品のなかに意匠として用いられてきました。
また、兎の釘隠しは、釘の頭を隠すという機能性はもちろん、兎が火事から守ってくれる魔除けとしての意味合いもあり、多くの日本家屋や寺院に取り入れられてきました。

一部の特権階級に限られていた金工が一般化し始めたのが江戸時代。
経済力をつけた都市民たちが、金工で身の回りのものに粋を凝らし始めます。

こうして水滴や矢立などの文房具、煙管、鉄瓶などが職人たちによって腕を競い合うように作られました。

この釘隠しもそんな背景のなか作られたもの。
その丁寧な作行きから、裕福な粋な趣味の名主が、高い技術をもった職人に注文したのでは、と想像が膨らみます。

 

旧蔵者の趣味の良さが窺える他では見られない乙な香合。
小物入れにしてもいいですね。

 

下記リンクより他の兎コレクションもご覧ください。

耳長兎筆架はこちら 

古銅兎水滴はこちら 

古銅兎水滴はこちら

 

[担当|深谷愛]

店舗で実物をお手に取っていただくことが可能です

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